10/23 加藤 全日本選手権ロードU23

今までで一番の大舞台

 

広島県三原市にある、中央森林公園で行われた全日本選手権に参戦してきた。

 

12.3km×10周という短めのレース。ハイペースな展開が予想された。

 

コースはスタート後しばらく下り、2つ丘を越えてまた下り、残り5キロ地点にある三段坂〜展望台への坂を超え、また下り戻ってくるコース。三段坂〜展望台が勝負所。

 

特に明確な目標は立てていなかったが、しっかり前々で展開しようと考えていた。

 

スタート時の気温は10℃前後だったが、天気が良いこととそこそこ上りもあるため、半袖で出走することにした。これは正しい選択だった。

 

初めにレースの結果や良かった点、反省点について。

 

結果:37位完走/133人出走

良かった点:自分のいたい場所に位置どり、展開できたこと

反省点:レース中に補給を摂るのを疎かにしてしまった

 

 

レース展開

最前列からスタートだったものの、優先スタートの人が前にいたこともあり両サイドから数十人に抜かれる。下りで番手をあげ、5番手あたりで下りを終えた。

 

最初の2周ほどは上りを中心に小刻みなアタックが頻発していた。中央大の留目、京産大の小出さんなどのアタックが目立った。それらを泳がせることはなく、皆瞬時に反応していた。自分も冷静に周りを見つつ、遅れずにペースを上げて番手を保った。集団が割れる場面もあったが、毎回前方に留まることができた。

 

3周目には三段坂で緩む場面もあったが、最初の1時間のNPが300wを余裕で超えていたことから、かなりのハイペースだったことがわかる。

 

慶應の川野などはかなり早い段階から補給食を食べていたが、自分は最初の数周は補給を摂るのをサボってしまった。若干緩んだ時にどんどん飲んで食べるべきだったが、ペースも速く後回しにしてしまった。

 

レースは中盤、ブリヂストンの河野選手が抜け出し、小出さんが追走を試みていた。

 

6周目、集団は若干ペースを落とし走行。自分は三段坂を前でこなし、ゴールラインまで先頭付近で走った。そして、残り4周に入る手前でボトルを取るため少し抜け出した。

 

そこで後ろから明星大の佐藤宇志さんが追ってきて「3人で行こう」と声をかけてきた。3人とは僕、佐藤さん、少し前で単独走行中の小出さんだ。

 

小出さんにすぐに追いつき、そこから2周ほど追走グループとして走った。現状自分が出られる最高峰のレースで3名の追走集団で走るのは何とも言えない気分だった。


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8周目の途中でシマノレーシングの天野選手がブリッジをかけてきて4人となった。ここで天野選手がかなりペースを上げめで走り、自分はかなり消耗してしまった。また、後方とも差が縮まっていたことから、三段坂で追走グループからドロップし集団に戻った。

 

残り2周。

 

集団は活性化しペースは上がる。縦に長くなるのでなるべく前々で走ろうと努力した。下りのアドバンテージをいかして、脚を使わず前に出られたのは上出来だった。

 

三段坂は少し番手を下げながら登る作戦で、なるべく脚を温存して走った。

 

しかし、直後の展望台への上りでペースアップが遅れ、若干取り残される形に。こぼれてくる選手をパスしながらもがいて登るも、集団と10メートルほどの差が開いてしまった。

 

これは走り方で唯一失敗した点だった。

 

登り口からもがいていれば下りは脚を止めて休めたのに、遅れたせいで下りも全力で踏まざるを得なかった。

 

かろうじて追いつきラストラップへ。

 

9周目の展望台からの展開でオールアウト寸前までいってしまい、余力はもうなかった。

 

下りの途中の小さな登り返しで遅れ、その後の下りで追いついたものの、脚を攣りかけてしまい残り7キロを残し集団からドロップしてしまった。

 

オープンロードやインカレで脚を攣りかけたとき、マグオンや2ランを飲めばすぐに治っていたが、今回は効き目がなかった。

 

序盤の補給が少し不足気味だった可能性もなくはないが、やはり自分の限界を超えてしまったのだろう。自分の本当の限界まで追い込むことはなかなか難しいため、貴重な経験だったと思う。全く悔いはない。

 

 

まとめ、感想

オープンロードやインカレでは、周り任せ感を感じ気持ち悪かった。先頭でどのような動きがあるのか全く把握できていなく、中切れができても「頼むから埋まってくれ」と願うほかなかった。

 

個人ロードでは前々で展開していたことで逃げにも乗れ、一段階成長した実感があった。

 

今回はなるべく無駄足を使わないようにと考えていたが、実際には序盤のペースアップなど脚を使う場面もあった。集団が割れたあとしばらくして後ろは追いついてきたが、それは前が少し緩めたからであり、必然的ではなかったと思う。実際、有力選手は前に残っていた。

 

レース前から考えてたわけではないが、数km走った時点で今回は運任せにすることがないように展開したいと思った。そしてしっかり自分の思い通りに動くことができた。

 

インカレも個人ロードもメイン集団でゴールできたが、「あの時こうすればよかった」という悔やみが多少なりとも残った。

 

今回はラスト7キロほどで集団からドロップし5分遅れでのゴールとなったが、全く悔いがない。むしろ清々しいくらいに全力を尽くせた。

 

千切れてからは、「あぁレースが終わってしまった」という寂しさのようなものはあったが、それまでの展開を振り返りながら満足な気持ちで残りのコースを流すことができた。

 

 

謝辞

長距離の運転、レースのアドバイス、レース中のサポートなど何から何まで支えてくださった東京大学自転車部の監督さん、ありがとうございました。篠崎くんも宿選びや後半の運転ありがとう&集団内完走おめでとう!