のりタッキーと都民

こうごうとそびえる山々と根を張る大地
それらが僕らを見下ろしていた
レーサーの部員として登る初の都民
感覚はツーリングと違った
景色を見るなどという余裕は一ミリもない
全身の筋肉が悲鳴を上げ乳酸がじんわりたまっていく
大地は僕らをもてあそんでいる
後半は大使を尾行し全身の細胞を奮い立たせながらただひたすら大地をにらみ走り続けていく
頂上についたとき俺は思った
今日も生き延びた