6月4日(土)チームTT@埼玉県加須市 利根川上流域 杉田 精司

結果 16位/28チーム
タイム 2:29'33''80 (トップ+19'52''51) (40.12km/h)
出走:杉田(41期),田中(42期),唐子(43期),澤田(44期)
<レース前>
3人の意向でレース中の意思決定は杉田が担うことに。
正直、脚力的に唐子&田中についていけるか不安だったので、
自分がチームをコントロールする役割を担うことになるとは思っていなかった。
しかし、3人が自分を信頼して任せてくれた役なので、しっかり全うしようと覚悟を決める。
この瞬間自分の目標は「チームを精神的に支えてゴールまで最適な判断でつれていくこと」になった。
アップは昨年、大村さんに教わった方法で固定ローラーを使って入念におこなった。
<レース概要>
並びは唐子、田中、杉田、澤田の順。一人30-40秒ずつでローテ。
出走時、風は強めの追い風。追い風にのって48-50km/hくらいの速めのペースで入る。
特に速すぎたという感覚はなかったが、結果からすると飛ばし過ぎだったのかもしれない。
ローテはいい具合に回っていたけど、10kmくらいで澤田がちょっと様子おかしいかなと感じる。
先頭交代の度に「ペース大丈夫か」と聞いたが「大丈夫」という返事があったので、そのままのペースで折り返しまで。
法政には10km過ぎくらいで追い抜かれたが、これは当然っちゃ当然。
ここまでは、非常にいい感じだと思った。
折り返して風は向かい風に。「向かい風だから無理しないように」と声かけて抑えめで入る。
が、折り返してからしばらくしたところで澤田が脚攣ってしまう。
意思決定は自分に任せられている以上、ここで決断を下さなくてはいけない。
まだスタートから20km、一人失うのは痛手すぎる。
ペースを落として、澤田を付き位置にして、回復を待つ事に。
ギヤを落とさせて、水分を採るように指示。35km/hほどでしばらく走行する。
しかし、回復する事はなく、2回目・3回目と筋痙攣は続き状態は悪化していく。
ついにはつき切れし始める。
唐子、田中の様子を確認。調子は良さそう。決断「3人で行く」
向かい風なので、とにかく耐える。もう誰も脱落できない。
意識的に声をかけて状態を確認するようにして、折り返しまで。
ローテは30秒ずつくらいでいい具合に回り、ペースも40km/h前後で安定。
しかし復路16km全行程の向かい風はじわじわ効いてくる。
折り返して、しばらくしたところで2つ後ろの明治に追い抜かれる。
このあたりで、今度は唐子に異変が。「苦しい。気持ち悪い。」というアクション。
ペースは落とさずにいけるということなので唐子を付き位置にし、田中と杉田の二人回しに。
だが、しばらくして唐子がつき切れし始める。「目眩がする」ということなので頭に水をかける。
最後尾だと切れたのに気付けないので、二人の間に唐子を入れて、様子を見る。
先頭は1-2分、場合によってはそれ以上の長めの時間でローテを減らす。
唐子の様子が落ち着いてきたので、再び付き位置に入れて二人ローテ。
田中のペースがあがり過ぎないように声をかけて、とにかく唐子の付けるぎりぎりの速度で走る。
折り返して再び向かい風になってからは、自分も先頭がきつくなってくる。
向かい風に強い田中に頼りつつ、先頭に出たら1分程牽くようにして、とにかく耐える。
唐子はしっかりついているので、少し安心する。ペースは38km/hくらいだったと思う。
3人になって、2人ローテになって水の消費が急激に増えたので、次の折り返しで補給をもらうことに。
折り返して、ピット前で田中、自分はうまくボトルを取れたが、唐子は取れなかった。
唐子には自分の余っている水を渡す。
しかし自分がもらった補給が水ではなくスポドリだったため、身体にかけられない。
身体がかなり熱を持っていたので、これは結構痛手。
折り返して追い風になったので、再び長めに牽く。田中はまだまだ余裕があるとのことで、心強い。
ペースとしては41km/hくらいだったと思う。
さすがに自分は相当きつくなってきた。このあたりの事はあまり覚えていない。
とにかく必死で唐子をゴールにつれていくことだけを考えて走っていた。
ときおり、大腿四頭筋がつりかけていたので意識的にハムや臀筋を使うようにペダリングを変える。
いよいよ最後の折り返し。
このターンで盛大に脚を攣る。声を出すが、先頭を走る田中は気付かない。
無理矢理伸ばして、攣りを抑え、なんとか追いつき最後の15kmに突入した。
自分の状態を察してか、唐子がローテに復帰。短時間でもかなり助かる。
攣ったのはどうにか抑えられた。3人で唐子短めで回す。
このあたりは、ひたすら声かけていた気がする。二人のためというより自分のために出してたかも。
唐子が徐々に長めに牽けるようになってきた。
が、ラスト10-5kmくらいで、ここまで好調の田中がダウン。完全尽き位置に。ハンガーノックだった。
残りはとにかく田中をゴールまで連れていくことだけに集中して走る。
脚が残っている唐子が先頭に出るとペースがあがるので、抑えさせる。
最後はスプリントなどせず、二人を連れてゴール。100kmを走りきった。
<反省>
・澤田を切ったのは正解だったのか、今も答えが出ていない。
判断の善し悪しはわからないが、あの場で、迷わず素早く判断できたのは良かった事だと思っている。
・かなり意識的に声をかけて、チームの状況を確認するように努めた。
それでも、序盤の澤田の筋痙攣、終盤の田中のハンガーノックを防ぐことはできなかった。
これは、チームコントロールを任された自分の責任でもある。
・股擦れがひどくて、終盤かなりつらかった。
しっかりポジション出したつもりだったが、出ていなかったのだろう。
最長でも30分ほどしかDHバーを握ったポジションで走行していなかったという準備不足。
・なんとか完走はできたが、自分たちの力を出し切れたとは言い切れない。
これが実力。という風にも考えられるが、「もっとやれたのでは」という思いは強い。
・補給に関しては、走りながらゼリーを取って、エネルギー的に切れることはなかった。
水も多めに飲んだので、うまくできたと思う。
誤算は、ボトルを渡すことになって、あてにしていた水が丸々なくなってしまったこと。終盤は水が切れてつらかった。
・自分以外の3人がバイクチェックに引っかかり、直前にポジション変更を余儀なくされた。
事前に確認しておくべきことであり、非常にもったいない。
ポジション変更で時間を取られて、アップが十分に成されなかったというのも問題である。
もっと早めにお互いのポジションをチェックしておくべきだった。気付けなかった自分にも反省。
最後に、立哨役員を担当してくれた、武井と熊谷。
サポートに着ていただいた新妻さん、ありがとうございました。
今年もホイールを貸していただいた中村さん、ありがとうございました。
みなさんの協力あってこその、チームです。
杉田 精司