9月2日(日)インカレ・ロード@日本CSC 安藤 英俊

今回のレースは初めてゴールまでたどり着き,それなりに気づくことが多かったと思うので,思い出したことをダラダラになりますが書き出しておきます.
スタートは最後尾でした.また準備をぬかりました.
〜大体の流れ〜
前に出られず後方で展開.先頭付近は見えるのだが大きな動きがあったら乗り遅れていただろうことは間違いなし.
10周走らないうちにふくらはぎとフトモモの前のほうが攣りそうになり,半分の14周あたりでは秀峰亭でダンシングすると完全に攣ってしまうほどになった.この時点でかなりネガティブになる.周回のペースがそこまで速くないはずなのにこの状態…今年のトレーニングは全然効果無かったのか,と.
ゼリーを食べつつ,水よりはスポーツドリンクをもらって飲んだ.暑くなかったけど油断せずこまめに飲んだ.脚に水かけて冷やしたりもした.どれが功を奏したのか,後半は攣らなくなった.回復?
熊さんの予言どうり片山含む3人がはじめから逃げる.
集団の動きとしては20周目くらいまでは離れない程度の追走,20周目以降は本気で捕まえに行く追走だったと思う.逃げと集団の速度の違いが如実に現れるのはなんといっても下りだろう.20周目以降,下りという下りはほとんど一列棒状.4回くらいに分けて追走アタックがかかり,4回目についていけずちぎれた.これが26周目の始め.
26周目は集団が見えるくらいの遅れで済んだが,27周目の下りでなんと後輪がバースト.大きく遅れる.
28周目はただ走るだけでよかったのだがなかなかしんどかった.だいぶ遅れたと思う.秀峰亭なんか登りきれるかなってくらい消耗しきっていた.拍手に迎えられましたが,サポートの方に目をやる余裕も無くどうにかゴール.ぱたっと倒れました.
28周のうち26周は「レースをしていた」と思える.先行する選手を追い,捕まえ,ゴール勝負に持ち込む終盤の動きに参加できた.もちろん,その場面で先頭を引き集団を牽引していた選手とのレベルの差がまたあり,さらにその中で勝つために脚を貯めている選手もいたりして超えなきゃいけない壁はまだまだあると思った.
だけどレースはトップでゴールする事を考えて走るからいろんな展開が生まれて面白いのだと改めて分かった.
〜回復性能〜
去年とのトレーニングの違いは回復力,疲労した脚での運動性能のアップだったと思う.インターバル練習ばかりやった.
レースで感じたのは,千切れそうになる20周目あたりでの心持ちの違いだった.去年までは「あー脚おわってるよ.この状態で最後までいける気がしねえ.」と思うところ,今年は「この状態の脚でもある程度はいける.全力でもがかなければ脚は止まらない」というちょっとした確信があり,数周回にわたって限界近く疲労した脚でついていけた.
登りの最後でどうにか集団の最後尾にくっつき,下りで回復しまた登る.登りきるたびに脚が終わりな感じなのだが,下りで回復させられるように体ができていたんじゃないだろうか.
〜トラブル〜
かなり序盤5〜6周目に,コーナーで内側に集団がつめてくる所ではじき出されてしまった.芝生走行&段差越えをしてしまった.ホイールがイったかとも思ったが幸い無事で事なきを得た.先輩にこの事を話すと必ず「押し返さなきゃ」と言われる.実際のレースには必ず存在するにもかかわらず練習されていない要素の一つだと思う.多摩川とかで少しずつ養っていきましょう.
中盤のちょっと追い始めた頃,2号橋の手前で落車発生,下りの最後減速する所で接触したらしい.ホント目の前でしたが,なぜか避けられた.意外と20周目以降の本気追いの下りは安定していた.
27周目の一人旅の下りで後輪がバースト.そーっと走ってサポートのとこにたどり着いたが,慣れない事なので「後輪,後輪!」「シマノ9速」としか言えなかった.どうやら「氷,氷」と理解されてしまったらしくホイールはもらえなかった.タイムロスが惜しく,止まらずそのまま登り切ってしまい,そこにいた役員の持ってきたホイールが10速… 混乱の中,結局知り合いの大学が代輪を貸してくれて走り出せた.2,3分失ったがラップされるほどではなく,結果に大きな影響はなかった.一番分かりやすい表現は「パンク,後輪」でしょうか.あと,完璧に10速時代のようです.キシリウムは頑丈なホイールです.カーボンホイールはだめだなと思いました.
補給がとても混んでいた.もうちょっと区間を広くできないのかな.別部隊いてくれてありがとう.
〜明治の動き〜
優勝した明治大学,狙いどうりだったのか.
数人のエース級の選手が逃げるいつもの展開で,集団の方はなかなか差を詰められないまま.明治はしきりに法政に協力をお願いしていた.「2-2で引こうや」とか「先頭交代に加わってくんない?」なんて会話があった.これが後半うまくいったみたいで,メイン集団は逃げを捕まえて集団で温存してた明治の守澤がゴール勝負を制したらしい.
ここで自分はというと,メイン集団の意思のおもむくままに動くしか道は無かった.今回のようにうまくメイン集団が加速すれば乗っているだけでいいが,そうでなく逃げとの差が5分6分と広がるようであればラップされてしまう.その場合,生き残るためだけに数人で集団を飛び出すことになっていただろう.自分にはチーム力なんて無く,有力校の動きに翻弄される存在だと感じた.
〜今シーズン〜
去年に比べて練習できてないという思いがずっとあった.卒論忙しくて冬はほとんど乗れず,春出遅れる.源がやめ,大門シナモンがあまり来なくなり練習相手があまりいなかったりも.それでも個人ロードでそれなりの手ごたえをつかみ,インカレ予選で自信をつけた.
練習はいつも千切れる終盤の脚の疲労を改善するトレーニングがメインだった.
これから怖いのが,インカレ終ってホッとしてしまう症状.例年インカレが終わると今シーズン終ったかのような気になるもので,練習に身が入らないみたい.自分は次週もレースがあり,10月11月にもレースに出るので気を抜かずに行きたい.ツール・ド・沖縄の出走は打ち切りのようでダメになった.
今回のレースも朝早くから多くのサポートありがとうございました.
補給から応援,そしてその人数の多さのプレッシャーも力に換えて走ることができました.また観にきてください.
練習に付き合ってくれたみなさんありがとうございました.
安藤 英俊